ホーム > 第7回作品 > 入賞 すきま風と滲んだ光の大きな屋根

入賞 すきま風と滲んだ光の大きな屋根

制作者

日本大学大学院

田中 麻未也

○光に関する部分
外壁の少しの隙間から光がもれ、角度によって外が透けて見える。内装材の種類によって光の質を変化させることで、機能に適応した光をデザインする。
FRPの平板を貼った壁は光を拡散し、カーテンを通った光のように穏やかに室内を照らす光となる。天候や風景によって色が変化し、時間によって違った様相を見せる。
石膏ボードにクロス仕上げの壁は光を遮断し、落ち着いた空間を対比的に作る。
各所に開いた換気窓を開けると、風とともにほんの少しの光も得ることができる。
外壁に何も貼らず、構造をそのまま見せた壁は、光・風ともに通すが、雨だけを通さない。
明るく快適な光環境形成するとともに、風の循環を促す効果も持つ。
○風に関する部分
外壁にとられた少しの隙間から、風を循環させることで、空気の流れを作り、室内環境を調節する。外壁の隙間にはほんの少しの隙間があき、常に空気が循環する。
それらの気流は三角屋根に沿って、上昇し上部から排出され、空気による熱交換の断熱効果が期待できる。
夏は換気窓から空気を取り入れ、新鮮な空気を室内に循環させ、体感温度を下げるとともに断熱する。
冬は換気窓を閉じ、壁内部だけで空気の循環を行うことで内部の空気の流れを停滞させ、また断熱効果により、空気の熱を保つ。
換気窓は手動で自由に換気し、機械に頼らないパッシブな空気管理を簡単にすることが可能である。
○材料に関すること
材料の多くに「杉」を用いている。もっともポピュラーで加工がしやすく軽い。
梁や屋根を構成する部材には集成材を用いており、構造用の大きな断面を持ったもので屋根を構成する。
外装にも木材を利用しており、これらは杉の間伐材の利用とそのシステムの提案でもある。簡易的に更新が可能な工法を用い、長寿命の木造住宅を目指す。

?