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入選 百葉箱

制作者

宇都宮大学大学院
村山 道隆
榊  智也

Concept・PR Point

百葉箱の中に住む。
百葉箱をモチーフとして、その意匠性と機能性を反映させた。
百葉箱の特徴
○外観が白塗り・・・日光を反射し、熱を中へ閉じこめない。
○木材・・・・・・・熱伝導率の低い木でつくり、熱を中へ伝えにくくする。
○鎧戸・・・・・・・風通しを良くし、日光や雨の侵入を防ぐ。
木材でしか効果を発揮しない百葉箱。内部が快適な空間を持つ百葉箱。
デザイン性のある百葉箱。
これらの百葉箱の特徴を活かしながら、木造住宅に取り入れた。

ファサード
ファサード全体を「白い鎧戸」にする。
鎧戸することによって、常に外気と触れ合う半屋外空間が生まれ、住宅全体に風が通り快適な
住環境が生まれる。
ファサード全面を白塗りにすることによr、日光を反射し、熱を中に閉じこめないようにした。
また、木材の特徴である熱伝導率の低さが、この鎧戸の効果を助長している。

半屋外空間
半屋外空間に3次元曲面のデッキを散歩道のように張りめぐらせた。デッキのランダムな高さの
変化が生活にアクセントを与える。住居者はこの道を散歩して居室へと向かう。

屋内空間
百葉箱の中に、居室という居内空間を入り子状に配置した。居室の床レベルや角度にそれぞれ
変化を持たせた。入り子状の配置、床レベルなどに変化をつけることにより居室全てが半屋外
空間に面することができる。
百葉箱の特徴を「ファサード」、「半屋外空間」、「屋内空間」の住宅要素に取り入れた。
百葉箱の中に住むことは、屋外→屋内空間というつながりではなく、屋外→半屋外(百葉箱
の中)→屋内空間というつながりになる。半屋外空間(百葉箱の中)は、屋外の気候を緩和する
効果がある。
そのため、夏の高温化、冬の低温化を抑制する。よって、半屋外空間・屋内空間が快適な空間と
なる。

回転鎧戸
ファサードの鎧戸の大部分を設計図のように回転鎧戸とした。鎧戸が回転すると、屋外に対する
鎧板の角度が変化する。その変化により、日射を透過と反射の調節が可能となる。
透過させると・・・半屋外空間に直接日光が注がれる。
反射させると・・・半屋外空間に柔らかな間接光のみ届ける
居住者が日射量を調節することにより、気候緩和機能の幅が広がる。

引き違い鎧戸
居室に面している鎧戸は引き違いになっていて、自由に開閉ができる。居住者が気候緩和の
度合いを調節することが可能である。

設置プラン
敷地と百葉箱の角度を変えることで周辺状況に合わせて庭の大きさを変えた。
この敷地周辺は、南から西にかけて雑木林があるため、その方向の庭が大きくなるように
百葉箱を設置した。
同じように百葉箱と居室の箱の角度を変えることで、間のスペースの大きさを変化させた。
これらのスペースが、この住宅におもしろさを与える。
百葉箱の中に入っている庭がある。百葉箱の和室の縁側部分などである。
犬にとっても、日向・日陰のスペースがあるために快適に寝ることができる。

平面・断面プラン
百葉箱の中に独立した箱となっている居室を入り子状に配置した。その箱のをつなぐのが半屋外
空間の三次元曲面デッキである。
デッキが居室同士を結ぶ散歩道となる。この散歩道ですべての居室へ行くことが可能であるから、
敢えてこの住宅には階段を設けなかった。家の中を走り回る子供にとっては、絶好の走る場と
なり、また遊び場ともなる。
居室が独立した箱となっているため、居室の床レベルに変化をつけることが可能となる。
入り子状の配置と床レベルの変化によって、全ての居室が半屋外空間に面している。
居室ごとに床レベルを決めることが可能なので、父のように高い場所が好きな人のために書斎を
高いレベルに配置した。外を眺めながら、落ち着く空間である。
また、浴室は居室の中で一番高いレベルである。南西方向に開放的になっているため、自然を眺め
ながら入浴できる。また浴槽が可動式となっていて浴室に面しているテラスを出すこともできて
露天風呂になる。風呂好きにとってはたまらない。
百葉箱をモチーフとして、意匠性や機能性の特徴を住宅に反映させた。
木の特徴を活かした百葉箱を住宅に反映させることで、快適で暮らしやすい新しい木造住宅
になる。 





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